鬼滅の刃・悲鳴嶼行冥はなぜ白目で泣いている?岩柱の過去と盲目で目が見えない理由

2023年5月29日

『鬼滅の刃』に登場する岩柱・悲鳴嶼行冥の目は他のキャラとは違い、なぜか白目となっています。

なぜ目が白く泣いているのか?

もしも過去に何かあったのならそれが何なのか?

知りたい方は必見です。

今回は悲鳴嶼の盲目で見えない理由や過去。

そして岩柱の戦い方についても解説しています。

これを読めば悲鳴嶼のことが大体分かると自負しております。

もしもご興味があれば、どうか最後までお付き合いください。

 

悲鳴嶼行冥・岩柱はなぜ白目で泣いている?

悲鳴嶼の目は初登場の「柱合会議編」時から白目となっており、その視線を合わせているようには思えていない様から「失明しているのではないか?」と囁かれていました。

その考えが的中したと分かったのは単行本16巻「柱稽古編」でした。

その「柱稽古編」での描写を交えながら悲鳴嶼の白目や「岩の呼吸」について迫っていきましょう。

白目で泣いている理由

「柱稽古編」は全隊士たちが各々柱のもとへ赴き、そこで課せられた修行をクリアしていくという修行パートとなっています。

一部の柱(義勇やしのぶ)たちはそれぞれの理由から抜けていたものの、悲鳴嶼はそのなかで最後に行われる訓練を任されました。

その訓練は厳しいもので、あまりの厳しさに心が折れてしまう隊士たちがいるほどです。

「刀鍛冶編」で小鉄少年の厳しい修行を乗り越えた炭治郎であってもバテてしまうほどでしたが、そんな、悲鳴嶼が炭治郎に水を与えてくれます。

そしておもむろに、「岩の訓練も達成した。それに加えて里での正しき行動、私は君を認める…。」と告げました。

これに対して炭治郎は「いいえ違います。」「決断したのは禰豆子であって俺ではありません。俺は決断ができず、危うく里の人が死ぬ所でした。」

とキッパリと否定します。

実際にその通りで、上弦の肆・半天狗との戦いで炭治郎は刀鍛冶の里の職人たちと禰豆子、どちらを優先するのか?

という状況に陥った際に迷いました。

その迷いを断ち切ったのが禰豆子だったのです。

これを聞いた悲鳴嶼は自身の考えをあらため、炭治郎を認めて心を開くことを決めます。

というのもこの時の悲鳴嶼は人間不信、というよりも子供を信じることができない状態だったのです。

それはとても根深く「子供というのは純粋無垢で弱く、すぐ嘘をつき、残酷なことを平気でする我欲の塊だ」と思っていたほどです。

ですから、この子供を信用できないという気持ちは相当なものと言えましょう。

そして同時に「大勢の人間を心の目で見てきた」とも炭治郎に言います。

つまり白目の理由は盲目で見えていなかったからと言うことなのですね。

この時点から「自身は盲目である」と示唆されていましたが、確定したのは悲鳴嶼の過去が明かされた時でした。

ちなみに泣いている理由は単純に悲鳴嶼が涙もろいという理由だそうです。

 

岩柱の過去と盲目で目が見えない理由

実は悲鳴嶼が盲目になった理由は単行本では明かされず、公式ファンブックの「大正コソコソ噂話」で判明することになります。

その盲目になった理由についてここでは解説していきます。

また、善逸の兄弟子「獪岳」との関係は実は因縁が深く、獪岳こそが悲鳴嶼たちを鬼に差し出した子供だったのでした。

岩柱の過去

元々悲鳴嶼は寺で育った人間です。

病気や飢えで家族を失い、天涯孤独の身の上だった悲鳴嶼はそのまま寺に引き取られ、自身もまた身寄りのない子どもたちの保護者として暮らしていました。

しかしその引き取った子供のうちの1人が鬼と遭遇し、自分が助かるために悲鳴嶼と寺の子供たちを差し出します。

その子供は寺に焚かれていた藤のお香を消すと鬼を手引きし、自身は姿を暗まします。

(大正時代はまだ俗信が根強く、そのせいかその地域では鬼除けとして藤のお香がたかれていた)

そして始まったのは惨劇でした。

たちまち4人の子供が殺され、悲鳴嶼は子供たちを守るため「自分から離れないように!」と言いつけます。

しかし、沙代という女の子以外の子供たちは全員悲鳴嶼のところから離れてしまいます。

この時のことを悲鳴嶼は目を見えぬ大人は何の役にも立たないという、あの子たちの判断だろう」と語りました。

それを聞いた炭治郎は悲鳴嶼の目が失明していると悟り、読者にもその事実が突き付けられたというわけです。

ちなみにですが悲鳴嶼はそれまで本人も知らなかったことですが、相当強い人間だったようで、朝まで鬼を殴り殺して何とかその場を乗り切ります。

……ところが。

「あの人は化け物。みんなあの人が、みんな殺した」

と錯乱状態になった沙代が口走ったため、駆けつけた人々は「悲鳴嶼が子どもたちを殺した」と勘違いしました。

悲鳴嶼はなんとか弁明をはかるものの鬼の死体が消滅した以上、壮絶な現場をつくった疑いは晴れることはありませんでした。

結局、悲鳴嶼は投獄されて死刑囚となります。

盲目の理由

そのままであれば死んでいたのでしょうが、噂を聞きつけた産屋敷耀哉によって救い出されてそのまま柱となったというわけです。

さらに余談ですが、沙代の言った「あの人」とは「鬼」のことで、錯乱状態になっていたこともあり惨劇の夜を語れずにいました。

そんな沙代は無事に14歳となっており、悲鳴嶼と会えたのなら「あの時、濡れ衣を着せてしまう証言をしてしまったことを謝りたい」と思っているそうです。

悲鳴嶼が「盲目である」のは彼の語りで明らかになったものの、「何故盲目になったのか?」という理由については判明しませんでした。

しかし「鬼滅の刃」が最終回を迎えた後、発売された公式ファンブック「鬼殺隊見聞録・弐」にて悲鳴嶼の白目の理由が明記されました。

それによると…、

悲鳴嶼が白目になった理由は赤ん坊の時にかかった高熱のせい

なのだそうです。

悲鳴嶼の家庭は貧しかったらしく、父親は流行り病で亡くなり母親は弟の出産の引き換えに命を失くしたそうです。

残されたのは悲鳴嶼と兄1人弟2人ですが、その3人は飢えや病気などでこの世を旅立ったと言います。

そして悲鳴嶼は寺に引き取られて育ったというわけです。

獪岳との関係

獪岳といえば新・上弦の陸であり、善逸のかつての兄弟子でした。

結論から言えば、獪岳は悲鳴嶼のところで世話になっていた子供であり……悲鳴嶼と寺の子供たちを鬼に差し出した子供でもあります。

実は悲鳴嶼が暮らしていた寺で起きた惨劇について、悲鳴嶼はいくつか勘違いをしていました。

そのうちの1つが獪岳です。

悲鳴嶼は獪岳が夜に出歩いていたのは「言いつけを守らなかったから」と思っていました。

ですが実は、「寺のお金を盗み出して、そのことを他の子供達に咎められて追い出されていた」というのが正しいのです。

そのため悲鳴嶼は鬼に襲われるまで獪岳の不在に気付きませんでした。

というのも子供たちが獪岳との揉め事を話さなかったのは、「きっと悲鳴嶼が獪岳を連れ戻すために夜中の町を出歩くだろう」と思ってのことです。

そのため朝になったら獪岳のことを話そうと思っていたことが無惨戦後で判明します。

とはいえ獪岳が自分の命のために、悲鳴嶼と他の子供たちを差し出したことに変わりはありませんが。

岩柱の戦い方

言うまでもなく、盲目は戦闘において非常に重いハンデです。

しかし悲鳴嶼は失明状態で暮らしてきたため感覚が鋭くなっており、目が見えずとも見えているように動けます。

(そのせいで「本当は見えてるんだろ?」と何度も絡まれたこともあったとか)

とはいえそれだけではまだ足りないため、悲鳴嶼は自身の日輪刀に頼っています。

悲鳴嶼の日輪刀は変わっており、鎖でつながれた鉄球と鉄斧で悲鳴嶼はこの鎖がこすれる音を全周囲に響かせ、その反響音で空間を立体的に把握しているのです。

いわゆるソナーといったところでしょうか。

悲鳴嶼の日輪刀は特殊過ぎる形状ではあるものの、全ての箇所に猩々緋砂鉄・猩々緋鉱石が用いられているこの武器は強力です。

その鎖を使って鬼の頸を絞めるだけでダメージを与えられます。

それに加えて悲鳴嶼は優れた身体能力を持っており、柱内の腕相撲では1位移動速度も3位というトップクラスです。

現に悲鳴嶼と戦っていた黒死牟も、その巨体には見合わない機動力に「信じがたい」と呟いていました。

さて、そんな悲鳴嶼が使う呼吸法は「岩の呼吸」です。

「岩の呼吸」は五大流派の1つで、高い防御力とそれを活かしてゴリ押しする攻撃方法が特徴に挙げられます。

攻撃力が高いうえに力でねじ伏せるスタイルの呼吸法であるため弱点も少ないですが、呼吸の使い手は相当な筋力が求められるのがネックです。

おまけに1つの流派として完璧でもあるため、アレンジは難しいとも言われています。

作中、悲鳴嶼が使った「岩の呼吸」は以下の通りです。

岩の呼吸一覧

壱ノ型:蛇紋岩・双極(じゃもんがん・そうきょく)

鉄球と手斧を同時に投げて錐揉み回転しながら攻撃していく。

弐ノ型:天面砕き(てんめんくだき)

敵の頭上に鉄球を投げた後、鎖を踏みつけることで鉄球を勢いよく叩きつける。

参ノ型:岩軀の膚(がんくのはだえ)

鉄球と鉄斧を自身の周囲に振るうことで身を守る攻守一体の技。

肆ノ型:流紋岩・速征(りゅうもんがん・そくせい)

鎖を手繰り寄せて鉄球や鉄斧を振るい、辺り一帯を攻撃する。

伍ノ型:瓦輪刑部(がりんぎょうぶ)

跳躍し、空中から鉄球と鉄斧を地上に向けて連続で放つ。

 

まとめ

  • 悲鳴嶼が盲目だと断定されるのは単行本16巻
  • 悲鳴嶼は元々鋭い感覚を使い、自身の日輪刀にそなえられている鎖の音をソナーのように用いて空間を把握する
  • 悲鳴嶼と獪岳は親子のようなものだが、獪岳は悲鳴嶼を裏切った

惨劇の夜、悲鳴嶼から離れた子供たちは決して保身から離れたわけではありませんでした。

ある子は助けを呼ぶため、ある子は農具を武器にするために取りに行こうとしたためです。

悲鳴嶼がそのことを知ったのは命が消える寸前で、最期に心の傷が拭われた悲鳴嶼は涙を流しながら安らかな顔で息を引き取ります。

その後、最終回にて悲鳴嶼の生まれ変わりらしい人物が保育士をしている姿が描かれましたが、その両目にはしっかりと黒目がありました。

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