水星の魔女でガンダムが禁止の理由はなぜ?ダメな理由は呪いのせい?

この記事ではアニメ『機動戦士ガンダム水星の魔女』の作中でなぜガンダムが禁止されているのか?

その理由について取り上げています。

ガンダムとは作品によっては救いともなり、破滅ともなる機体「ガンダム」

今作の「水星の魔女」ではガンダムは禁忌とされており、忌むべき呪いの兵器として扱われてもいます。

GUNDフォーマットことガンドアームを使ったガンダムは、何故にガンダムは禁止されているのか?

ガンダム搭乗がダメな理由は呪いのせいなのか?

今回はなぜガンダムが人々から恐れられているのかを推測していき、考察していこうと思います。

 

 

水星の魔女でガンダムが禁止の理由はなぜ?

水星の魔女の世界においてガンダムは持つ事どころから生産する事すらも禁止にされる程、その存在を否定されています。

ガンドアームは確かに兵器として使われてはいるものの、使いようによっては人類の進化に大きく貢献する存在とも言えます。

しかしガンドアームの技術は世界を破滅に導くとされており、硬くその生産を及び研究を禁止されてもいます。

何故にそこまでに禁止されているのか?

その背景をまとめていきたいと思います。

ガンドアームとは?

ガンドアームとは人体の機械化を行う技術であり、新発見された鉱物元素パーメットを人体に流入させる事によって人間の身体の欠損を治療する医療技術です。

身体機能を補う身体拡張技術でもあり、その原理は鉱物元素パーメットが各元素で情報を共有する性質を持つことが可能となり、その性質を利用した技術がガンドアームとなります。

平たくに言えば義手や義足の進化形でもあり、本来ならば代替の不可能な部位である脊髄や内臓機能なども補うことを可能とし生命維持の新しい技術とも言えます。

これは過酷な宇宙環境において身体に生じてしまう健康被害に対する補助、または治療を目的にして生れた医療技術です。

この技術のことをガンドアームことGUND(ガンド)と言います。

しかしこのガンドの技術を兵器利用し、MSなどの機動兵器に軍事転用した機構がガンドアームとなります。

つまりガンドは医療。

ガンドアームは兵器。

と分ければ解りやすくなります。

しかしこれが後に大問題を引き起こしてしまう結果となってしまうんです。

ガンドアームが禁止の理由

ガンドアームの始まりは、ヴァナディース機関が人類の医療技術発展の為に開発したガンド医療技術をオックス・アース・コーポレーションが買収した事が起因となります。

兵器転用したガンドをMSに利用したモノをガンドアームと言い、「量産試作モデルLF-01」「LF-02」「ガンダム・ルブリスLF-03」の合計3機がガンドアーム仕様機となります。

しかし試作モデルであった「LF-01」「LF-02」は破壊されてヴァナディース機関壊滅に至ってしまい、その後の量産には至らずに封印されてしまいます。

ガンドフォーマット理論を完成させた第一人者のカルド・ナボ博士は、ガンドフォーマットについてこう説明しています。

新鉱物パーメットを媒介とした人間拡張を目的としたモビルスーツシステム。

これは人とMSを有機的にリンクさせ、次世代群体遠隔操作兵器システムである通称「ガンビット」の操作を可能にした兵器なのです。

それらガンドフォーマットを採用したモビルスーツはガンドアームとなり、英語にすれば「GUND-ARM」つまりガンダムタイプと呼ばれる事になります。

こうしてガンドアームを利用した兵器が開発される事になるのですが、ある問題が浮上してしまいます。

それはガンドアームを使用する事でガンドフォーマットの稼働レベルが一定の強さに達してしまい、その結果シェルユニットの暴走が起きてしまいます。

シェルユニットはガンドを利用する当人の額と胸部に設置された端末であり、情報伝達と処理を行うとそれらが赤く発光する現象が起きます。

これはルブリスの起動実験の際に生じたガンドアームの暴走でもあり、ガンドフォーマットを用いてMSを動かす事に問題が起きたとされます。

人間の身体とMSをリンクさせてしまう事で流れ込んでくる情報負荷を搭乗者に与えてしまい、情報負荷もといデータストームによる身体の損傷を起こしてしまいます。

過去にガンドアーム実験テストに参加した被験者達は顔に赤い模様が浮かび上がり、その結果呆然自失の廃人となってしまったのです。

ある者は意識が戻らず病院収容となり、その実験で犠牲となった被験者の遺族や近親者による訴訟が発生し、ガンドアームは危険なモノとして扱われることになったのです。

 

 

ガンダムがダメな理由は呪いのせい?

ガンドアームもといガンダムには呪いがあるとされるのは、上記で記した事故が原因となります。

しかしガンダムの呪いと称されるこれらの諸問題だけではなく、その能力にもガンダムの廃止となる要因はありました。

ここからはガンダムの呪いについて、もう少し別の角度から見ていきましょう。

呪いの意味とは?

この呪いの意味は比喩的な意味合いを兼ねているとも言えます。

ガンダムを使用すれば確かに圧倒的な戦闘力を保持する事も可能ですが、それは膨大な情報量による圧迫を招いてしまい自我の消失を招いてしまう要因ともなります。

MSに身体をリンクさせてしまった結果で自身の意識を失い、情報の中に意識を取り込まれてしまうという事は既にそこには自我が無いと言えます。

果たしてここで兵士は相手に殺意を持って戦っているのか?

結局ガンドアームを使用したMSの存在は例え兵士を犠牲にしても得たいとする戦力になり、自治区などからの購入が相次ぎました。

その結果、自治区の武装強化または地球圏への軍拡に繋がるのではと考えられてもいたからです。

世論の動きもあり、MS評議会は開発元であるオックス・アース社にガンドフォーマットの安全性を求める様に打診します。

オックス・アース社の傘下であるヴァナディース機関は、期日までに安全性を証明しようとし安全なガンダムの開発を急いでいました。

しかしこの安全性の証明に関する打診は表向きの事でしか無く、あくまでも狙いはンダム開発の凍結と排除でした。

MS評議会にはスペーシアン達の派閥が存在しており、アーシアンの台頭を良く思わない者たちが陰謀を張り巡らせていました。

地球圏の権力拡大を阻止したいが為にオックス・アース社やヴァナディース機関の企業制裁を決議し、排除をするために特殊部隊ドミニコス隊を送り出してしまいます。

この排除の中心人物であるデリング・レンブランは、ガンダムを相手の命だけでなく、その乗り手の命すらも奪う道具ですらない呪いであると糾弾しました。

デリングの言い分では、人の命を奪った罰は機械ではなく人によって課されるべきであり、人と人の命を奪う事こそ戦争という愚かしい行為の最低限の作法だと言います。

ガンダムの存在はその意味すらも奪うとの言い方でもあり、また戦争の新たな要因ともなりかねないと告げ彼はガンダムを排除したのです。

それにもしガンダムが当たり前の様に戦場に駆り出されてしまう事があれば、パイロットはまるで使い捨て電池の様に扱われてしまう事になったでしょう。

それはもはや人間の戦争ではなく機械の戦争でしかなくなると、デリングは人間の存在を守る為にガンダムを呪いと定義したのかもしれません。

パイロットの自我を奪うガンダムの存在は人の意味を失わせかねない存在であると、そうデリングは告げているのかもしれません。

パイロットの模様の意味

ガンダムを使用した際に現われるパイロットの顔の模様はMSとパイロットとの間で膨大な情報伝達が処理され、それが相互にリンクされているときに現れます。

制御端末のシェルユニットを媒介にし、ガンドフォーマットの稼働レベルが一定の強さに達した際には赤く発光するなど特殊な変化も見受けられています。

この赤い発行がパイロットに浮かび上がる模様の正体です。

これはシェルユニットを介しての情報処理が相互リンク状態となっており、パイロットの身体とガンダムが相互に影響を与え合う状態でもあります。

MSの受けた情報をそのままパイロットの身体に送り込み、過重に情報が送り込まれる際に身体に悪影響をもたらしてしまうのです。

例えばMSが受けたダメージはパイロットに蓄積させてしまい精神面にも影響を及ぼしたりします。

この事から、パイロットに浮かぶ模様を安定させるための研究がされていたのです。

 

まとめ

  • ガンドアーム(ガンダム)の技術はパイロットに悪影響があると言う理由で禁止された
  • ガンダムに乗るパイロットは下手すると自我を失ってしまい、それらを引っくるめて“呪い”と呼ばれる
  • パイロットに浮かぶ模様はMSとパイロットの間で相互リンク状態になった際に現れる

これまでのガンダムシリーズにはニュータイプが登場してきました。

そしてニュータイプは戦乱の時代においては戦争の道具にしかならず、またニュータイプの存在は新しい戦争の引き金になってしまうなど多くの問題を生みました。

水星の魔女に存在するガンドアームは、そんなニュータイプの存在を意味するモノかもしれません。

主人公スレッタがガンドアームであるエアリアルと今後どのように繋がっていくのかが見ものですね!