よふかしのうた漫画の元ネタや名前の由来は?どんな話か魅力・感想まとめ

2022年の夏アニメとして注目されている「よふかしのうた」

気になった人は検索エンジンで調べているかもしれませんが、アニメ・漫画の「よふかしのうた」とは別に曲名がヒットしたことに「あれ?」と思いませんでしたか?

実は「よふかしのうた」には元ネタとなる曲があるんです。

今回はそんな「よふかしのうた」の元ネタをはじめ、キャラの名前の由来や「よふかしのうた」のストーリー・魅力・感想について解説していきたいと思います。

 

【よふかしのうた】漫画の元ネタや名前の由来は?

何がとは言いませんが、最近タイトルが長い作品は珍しくなくなってきました。

正直類似性の高さにウンザリする時もあるものの、理解もしています。

タイトルの長さの理由としては、「見た人に一目でその作品の概要が分かるようにするための配慮である」と。

つまるところ料理のメニューと同じです。

目を通しただけでソレが何なのか分かるのは何事でも大切。

しかし簡単に理解してもらうにはオリジナルからひねり出すよりも、元ネタや由来に頼ったほうが便利だったりもします。

どういう事かというと、元ネタや由来から作品を作れば作品のテーマ・キャラの性格・ストーリーの雰囲気などが作りやすくなるからなんです。

実のところ「よふかしのうた」も元ネタはもちろん、キャラの名前などに由来が満載なんです。

元ネタ

「よふかしのうた」

実はこのタイトルには元ネタがあり、それはヒップホップ・ユニット『Creepy Nuts』の楽曲&ミニアルバムです。

まずはCreepy Nutsについて説明していきましょう。

Creepy NutsとはラッパーのR-指定と、DJのDJ松永がコンビを組んでいるユニットです。

R-指定はロン毛&ヒゲ&部屋着みたいなファッションが、DJ松永は地味&フツー&爽やかな青年が印象的です。

ですがその見た目とは裏腹な性格を2人ともしています。

R-指定は温和で優しく、それに反してDJ松永は歯に衣着せぬ物言い・態度からファンの間では「狂犬」「レッド松永」と呼ばれているほどです。

そんな2人は2013年からヒップホップ・ユニットとして活動をスタート。

2017年にメジャーデビューを果たし、2020年には日本武道館で単独ライブを成し遂げました。

音楽活動以外ではラジオ番組のMCとしても有名です。

いくつものラジオ番組を持っていますが、特に「Creepy Nutsのオールナイトニッポン0」のやり取りや、訓練されたリスナーたちのコメントに対するツッコミは爆笑の渦が巻き起こります。

また2人のヒップホップへの思いはかなり強く、ストイックな一面が見られます。

例えば「学校の放送でCreepy Nutsの楽曲『合法的トビ方ノススメ』を流したら先生に叱られた」というあるリスナーの報告に、R-指定もDJ松永も真剣に怒ってお互いに意見を交わしました。

そうでなくても『阿婆擦れ』という楽曲のPVの撮影エピソード。

ここでの撮影では、男の色気を出すためにDJ松永以外のメンバー(PVの出演者だけでなく、監督などのスタッフも含む)は夜のお姉さんたちにシコシコしてもらって、賢者タイムに入った状態で撮影を始めたというとんでもない伝説的エピソードもありますね。

そんなCreepy Nutsが手がけた『よふかしのうた』という楽曲がリリースしたのは2018年12月12日。

同タイトルのミニアルバムのリリース日は2019年8月7日であるものの、いずれにしても漫画「よふかしのうた」の連載が始まった日(2019年8月28日)よりも早いのは変わりありません。

さてそんなCreepy Nutsの「よふかしのうた」ですが、その歌詞をザックリまとめると”夜の世界を知った少年時代を振り返るとともに、忘れられない女も思い出す”といったところでしょうか。

とてもカッコイイ歌で、元ネタとあって漫画「よふかしのうた」にピッタリな曲です。

実際に単行本の発売PVとしても用いられ、おまけにアニメのティザーPVにも用いられています。

元々は「オードリーのオールナイトニッポン10周年全国ツアー」の公式テーマソングでDJ松永がオードリーの若林正恭さんと仲が良く、それゆえに直接依頼があったとか。

(DJ松永はオードリーのラジオ番組のヘヴィーユーザーで、若林正恭さんは大のヒップホップ好き)

どうやらCreepy Nutsはこうした人同士の繋がりを大切にしているらしく、夏アニメとして放送される「よふかしのうた」もこの縁からアニメ主題歌を担当することが発表されています。

ちなみにアニメ「よふかしのうた」の主題歌は今ここで紹介している楽曲『よふかしのうた』ではなく、アニメ用に描き下ろした新曲だそうです。

楽しみですね!

名前の由来

「よふかしのうた」の登場人物たちの名前には主に、朝昼晩といった時間帯・春の七草(あるいは春に関係するもの)が使われています。

登場人物たちの名前はハッキリと区分されており、名前でそれぞれの役割を任されているようです。

ここでは役割の考察も含めた「よふかしのうた」の登場人物たちの名前の由来を取り上げていきましょう。

夜守(ヤモリ)コウ

主人公という意味を踏まえたものか、「よふかしのうた」の主な時間帯である”夜”が入っている。

また名前の「コウ」と苗字の漢字「守」からして、吸血鬼の眷属であるコウモリを思わせています

ただタイトルの元ネタ「よふかしのうた」の歌詞には「大人達の子守唄」といったようにコウの名前を彷彿とさせるフレーズがあるため、案外ここから連想されているのかもしれないですね。

七草(ナナクサ)ナズナ

この作品のヒロインであり、コウが恋したい吸血鬼

名前のナズナとは正月明けの1月7日に食べるお粥「七草粥」に入っている「春の七草」の1つで、「ペンペン草」とも呼ばれていますね。

花言葉には「あなたに私の全てを捧げます」などがあります。

朝井(アサイ)アキラ

コウの幼馴染である「朝井アキラ」。

コウとは正反対の時間”朝”が入っており、名前の「アキラ」も「明」と変換できるあたり吸血鬼とは違う存在だと強調されています。

コウの女友達であるアキラはコウを気にかけ、作中でも「学校に行こう」と誘ってきます。

そのことから人間と吸血鬼の境界線にいるコウを人間サイドに戻そうとする役割を担っているのかもしれないですね。

夕(セキ)真昼(マヒル)

コウのもう1人の幼馴染です。

アキラと同じく人間サイドのキャラで、コウとは彼が不登校になった現在でも仲がいい人物ですね。

同時にコウが憧れている人物であり、真昼はある意味ナズナとは正反対なスタンスを取っている吸血鬼・星見キクと交友を結んでいます。

このことからコウとは正反対なキャラとして描かれているのかもしれないですね。

桔梗(キキョウ)セリ

吸血鬼の一人です。

ナズナが入っている吸血鬼サークルのメンバーでギャルっぽい恰好をしています。

名前に秋の七草である桔梗も入っているのが特徴。

春の七草であるセリは水辺の山菜として知られており、お浸しにも重宝されている。

セリの花言葉は「洗練潔白」、桔梗の花言葉は「永遠の愛」「気品」「変わらぬ愛」など。

平田(ヒラタ)ニコ

彼女も吸血鬼で、吸血鬼サークルのメンバーです。

OLの恰好をしていますが、実際には夜間学校で教師をしています。

一見すると春の七草とは関係ない名前のようですが、「仏の座」であると判明しています。

「仏の座」は別名「小鬼田平子(コオニタビラコ)」で、ニコの名前はここから来ているようですね。

なお花言葉は「仲間と一緒に」

小繁縷(コハコベ)ミドリ

吸血鬼であり吸血鬼サークルのメンバーの一人。

メイド喫茶「ゔぁんぷ」でバイトしているため、作中ではメイド服を着ている。

ミドリもまたニコと同じく春の七草とは思えない名前ですが、苗字の「繁縷」は春の七草・ハコベラであるため間違いなく春の七草から名付けられています。

昔は腹痛の薬としても使われたハコベラの花言葉は「密会」「愛らしい」「初恋の思い出」

蘿蔔(スズシロ)ハツカ

吸血鬼で吸血鬼サークルのメンバー……えすが、唯一の男性です。

ただし女装しています。

苗字の「蘿蔔」とは「大根」を指しており、消化&風邪予防を助ける作用を持っている。

花言葉は「潔白」「適応力」

本田(ほんだ)カブラ

吸血鬼サークルのメンバーの吸血鬼で、ナズナとは深い因縁があります。

表向きは看護師として働いています。

春の七草は名前の「カブラ」に入っており、「蕪(スズナ)」を指しています。

花言葉は「慈愛」などを意味します。

星見(ホシミ)キク

吸血鬼サークルのメンバーの吸血鬼で、「変わり者」と評判です。

鶯(うぐいす)餡子と深い因縁がある吸血鬼ですね。

優し気なお姉さんですが、吸血鬼たちから見ても「何を考えているか分からない」という異端の存在。

名前は秋に咲く花・菊(別名:星見草)ではあるものの、同じキク科の植物・母子草(御形)に当てはまるのではないか?とも言われています。

母子草(御形)の花言葉は「いつも思う」「温かい気持ち」で、菊の花言葉は「高尚」「高潔」「高貴」

鶯餡子

過去の事件で吸血鬼を憎んでいる探偵で、吸血鬼の絶滅を企んでいる人物です。

ナズナとキクとは深い因縁があります。

本名は「目代キョウコ」

このことから苗字は「鶯/目代」は春の鳥、名前の「餡子/キョウコ」は「杏子」と思われます。

なお鶯餡子の過去と結末についてはこちらの記事でどうぞ。

【よふかしのうた】探偵鶯あんこの正体と名前は?死亡するかも考察

 

【よふかしのうた】はどんな話か魅力・感想まとめ

「よふかしのうた」は不眠症の少年コウと、吸血鬼の少女ナズナが夜の街を舞台に青春をつづっていくというストーリーです。

吸血鬼モノは手垢にまみれるほど古典的ではあるものの、コウとナズナを通して描かれる世界観にぞっこんになる読者は少なくありません。

しかし反対に「何これ?」という感想もあるのも確か。

ちょっとそのあたりに関して詳しく見ていきましょう。

内容

中学2年生の主人公「夜守コウ」はその日、生まれて初めて1人で夜に外出しました。

当然、親は知りません。

さっそく夜の街を探索するコウは昼には感じられない居心地の良さを堪能するものの、変わらない自分の境遇を振り返ります。

表面上は優等生として振る舞ってきましたが、クラスの女子の告白を振ったことで学校での人間関係が瓦解。

何もかもが嫌になり、不登校になったまでは良かったのですが、今度は不眠症で眠れない日々を過ごす羽目に。

それでも何とも言えない夜の世界に浸っていると、酒を販売している自動販売機を見つけます。

コウはその自動販売機で酒を買おうとしたところ、謎の少女「ナズナ」に声をかけられました。

言い訳が通用しないシチュエーションにコウは焦るものの、ナズナは酒を買おうとしたコウを咎めることなく、それどころか「お前の不眠症をなんとかしてやる」と言ってくれます。

そして案内されたのは雑居ビルの一室、通称「添い寝部屋」。

ナズナは「コウと添い寝する」と言い出し、コウを同衾に誘います。

言われるがままナズナとともに1つの布団で寝たコウは久しぶりの安心感を覚えるものの、眠ることができません。

それでも寝たふりをしてナズナを誤魔化すのですが、なんとナズナはコウの首にガブリと噛みつきます。

実はナズナは吸血鬼で、コウの血を吸ったのです。

これにはコウもたまらずに飛び起きて、自分の身に吸血鬼化するような異変がないかと探りますが、なんともありません。

それもそのはず。

人間が吸血鬼になるには、吸血鬼に恋をしなくてはならないからです。

それを照れながら白状したナズナから聞いたコウは吸血鬼になることを決意。

ナズナに恋をすることを誓います。

一方でナズナはコウの血がとても美味しかったことから、コウの事を気に入ります。

そこでコウは吸血を許すかわりに「また会おう」と約束をするのでした。

読者の感想

「よふかしのうた」に対する読者の反応はさまざまで、

  • 吸血鬼ものだからって見ず嫌いするんじゃなかった
  • 20年前に書かれていたら面白かった
  • なかなかおもしろいやないの!
  • 正直おもしろくないしキャラにもストーリーにも魅力を感じられない
  • 早くアニメが観たい!

など高く評価する読者がいる反面、「何が面白いの?」と突っ込む読者もいます。

こればかりは個人の主観になるのでしょうが、面白いという反応に関しては『深夜のワクワク感を思い出した』という青春時代の思い出が影響している?

反対に微妙だという反応は『前作「だがしかし」や類似作品と比べてしまう』といった反応が主な理由だと思いました。

 

まとめ

  • 「よふかしのうた」の元ネタはCreepy Nutsの楽曲&ミニアルバムで、キャラの名前の由来は時間帯&春の七草が主
  • 不眠症の少年・コウが吸血鬼の少女・ナズナと出会い、吸血鬼になるためにナズナに恋をするのが「よふかしのうた」のあらすじ
  • 夜の街特有の雰囲気が描かれているのが「よふかしのうた」の魅力だが、反対意見もある

いきなりですが、夜の街の恋愛って怖いですよね。

レンタル彼女・パパ(ママ)活・ホステス(ホスト)……などお金が絡むものばかり。

夢や青春なんてなく、あるのは昼ドラ真っ青なドライでドロドロした関係とストレスだけです。

もちろんそこにはそこでしか味わえない楽しさもありますが、やはり恋とはサッパリして心地いいものであって欲しいもの。

まして少年少女が絡むなら尚更です。

そんなわけで、「夜の恋愛を楽しみたいけど、ドロドロしているのはやだ!」という方に「よふかしのうた」はおすすめですね。

ヒロイン・ナズナの正体と過去についてはこちらの記事でネタバレ中。

【よふかしのうた】ヒロイン七草ナズナの正体と過去は?年齢や身長も