鬼滅の刃・不死川実弥の顔が傷だらけの意味は?隊服が殺である理由も

2023年5月29日

『鬼滅の刃』に登場する人物はとても個性的で、独特な見た目が多いです。

風柱・不死川実弥もその一人で、顔にある大きな傷が印象的です。

その傷の意味や理由は何なのか?

またその見た目は顔の傷だけでなく、隊服にも表れています。

実弥の隊服は着崩した格好や、攻撃的な雰囲気を漂わせる「殺」という文字など印象深いと思います。

実は肌をむき出しにしている服装は実弥にとっては合理的なものであり、顔の傷は実弥の過去の出来事と意思の強さの表れなのです。

この記事では以下の事について深堀しています。

  • 実弥の顔が傷だらけの理由
  • 実弥に過去何があったか
  • 羽織の刺繍「殺」の意味

今回はその辺りについて解説していきましょう。

 



鬼滅の刃・不死川実弥の過去や顔が傷だらけの意味は?

実弥、そして弟の玄弥の顔の傷は2人の仲を引き裂いた過去のある事件によるものです。

それは不死川兄弟の最愛の母親が鬼化し、幼い弟妹たちを手にかけたのです。

鬼のことなど何も知らなかった不死川兄弟はその結果、心に大きな傷を受けることになりました。

しかしこの事件は同時に実弥本人ですらも知らなかった血の秘密を知ることにもなります。

それは同時に何度も繰り返す自傷行為の始まりでした。

一体どういうことか、実弥の過去について迫っていきましょう。

傷は自傷行為によるもの

実弥は実は稀血なのですが、稀血のなかでも格別だったりします。

実は実弥の血には鬼を酔っぱらわせるような効果があり、一種のカウンタートラップとなっているのです。

まさしく「稀血の中の稀血」と呼ばれるに値する希少性を有しており、実弥は自身の稀血の特性を生かす戦い方を好んでいます。

ですがそんな自分の血の効果を知ったのは、よりにもよって鬼化した母親を撃退した時なのです。

実弥と玄弥の父親・不死川恭梧はいわゆるDV男でしたが、ある日人の恨みによって刺殺されます。

不死川兄弟は日頃から家族に暴力を振るう父親の死に「自業自得」と思う反面、これから始まる日々を家族とともに過ごしていくことを誓いました。

そんな矢先、幼い弟妹たちを寝かしつけようとしたとたん、寝床を鬼に襲われてしまいます。

鬼の襲撃で玄弥以外の家族は死に、玄弥もあやうく命を奪われかけます。

しかし、そのとき駆けつけた実弥が庇ったおかげで命拾いをしました。

実弥は生き残った唯一の弟を守りたい一心で襲撃した鬼に何度も鉈を振りかざします。

本来なら鉈など鬼には大したことがなく、また飢餓状態でもあったためすぐにでも形勢は逆転してもおかしくありませんでした。

ですが、実弥の血の匂いが鬼を酔っぱらわせて身動きが取れないようになったのです。

その鬼は結局ろくに動けないまま朝日を浴びて消滅し、不死川兄弟は生き残ったのでした。

たった1つの問題、その鬼が不死川兄弟の母親であったことを除けば。

どうやら不死川兄弟の母親は仕事から家に帰る途中無惨に鬼化されてしまったらしく、飢餓に突き動かされて子供を殺めたようでした。

しかし当時の実弥にはそんなことなど分かりません。

まして同じく鬼のことなど知らなかった玄弥が、朝日が昇ったタイミングで医者に助けてもらおうと外に飛び出し目にしたもの。

死んで倒れている母親と、血まみれで佇む実弥

「人殺し!」

と混乱のまま、叫ぶのは無理もありません。

この事件は玄弥だけでなく、実弥の心にも大きな傷をもたらします。

心神喪失から何とか立ち直った後、実弥は弟の前から姿を消し治安の悪い場所で独自に鬼狩りをするようになりました。

その方法は己の稀血の効果+軽い身のこなしと柔軟性

そして野性的な勘の鋭さで動く「喧嘩殺法」+大量の刃物

これで鬼に立ち向かい、朝日が昇るまで足止めをするというある種自殺めいた戦い方でした。

しかも鬼がもたらした被害や痕跡を練り歩いて探したわけではなく、自傷行為をして鬼をおびき寄せていたのです。

もはや言葉もありません。

この自傷行為は鬼殺隊に入隊してからも行われていたようです。

「柱合会議編」で甘露寺蜜璃が「不死川さん、また傷が増えてる」という台詞がありました。

あれは自傷行為を続けていた証ですね。

どうやら実弥本人にとって自身が持つ稀血は鬼をおびき寄せるための効率的なツールでしかなく、そのため自身の身体がどうなろうが頓着していなかったようです。

弟「玄弥」の傷

弟・玄弥には稀血ではありません。

ただ同期たちがそれぞれ卓越した五感を持っているように、玄弥もまた優れた消化器官(味覚)の持ち主です。

実は玄弥は呼吸が使えない剣士なのですが、そのかわりに鬼の骨肉を喰らうことで一時的に鬼化できる「鬼食い」で、超人的な能力を発揮します。

もちろんデメリットはあります。

生命力や異能と引き換えに理性や判断力が落ち込んでしまいます。

それだけでなく、あくまで鬼モドキでしかないので致死のダメージを浴びせられたら日輪刀で頸を撥ねられなくても死んでしまいます。

しかし兄に「人殺し!」と罵倒したことが謝りたくて鬼殺隊に入隊した玄弥。

彼にとって呼吸法が使えず、ろくに手柄も立てられず。

兄に近づけないことに焦っていたので「鬼食い」はまさしく地獄に垂れる蜘蛛の糸でした。

兄は「稀血の中の稀血、弟は「鬼食い」である以上、不死川一家は特異性が強い血筋だったのかもしれません。

ちなみに不死川兄弟の顔の傷は最愛の母が鬼化した際に受けた傷で、ある意味幸せが壊れた証ともなっています。

髪が白い理由

確認されている限り、実弥の髪は元々白かったようです

不死川兄弟のやり取りで最も古いのは父親が死に、残された家族で何とか生きていこうと誓うシーンであります。

このシーンでの不死川兄弟の顔に傷はなく、実弥の表情も柔らかいものでした。

実はファンの間では「不死川一家は全員、特殊能力を有していたのではないか?」と囁かれています。

現に無惨は太陽を克服する鬼を生み出すため、珍しい体質や血の人間を率先して狙っていたことが物語の後半で明らかになりました。

そうでなくても恋柱・甘露寺蜜璃や音柱・宇随天元、蛇柱・伊黒小芭内など特異な見た目をした登場人物が「鬼滅の刃」には多いです。

おまけにそうした者たちは大抵高いポテンシャルを秘めています。

ある意味、変わった見た目=超人というルールが成り立っています。

そのため実弥の髪が白い理由は、高い稀血をあらわしているのかもしれませんね。

 

 

不死川実弥の隊服が殺である理由は?

実弥の隊服は着崩しているスタイルが目を引きますが、一番目を引くのは白い羽織に描かれた「殺」という一文字です。

これは「鬼は皆殺し」という気持ちの表れで、実弥がいかに鬼という存在を否定しているのかが分かります。

また実弥が隊服を着崩しているのは、首回りに何かがあるとストレスを感じるタイプであることも大きいです。

それ以外にも、自身が持つ”ある能力”がこの隊服の形状に関係しています。

それは後述することにしておき、隊服に描かれた「殺」の意味について説明していきましょう。

「殺」の意味

実弥の羽織もとい筒袖羽織(袂がなく洋服のような袖になっている羽織)の背中には「殺」という一文字が刺繍されています。

これは「鬼は皆殺し」という気持ちの表れと公式ファンブックで明らかになっています。

実弥は後述する事件で鬼に対して並々ならぬ殺意と憎悪を抱いており、それゆえに「柱合会議編」では徹底的に竈門兄妹を認めようとしませんでした。

そのため「殺」という一文字には、それ以上もそれ以下も意味はありません。

隊服の形状

実弥の隊服はノーマルな隊服を着崩し、独自の羽織を羽織っている体となっています。

下半身はほぼノーマルなまま(脚絆はベルトをぐるぐる巻きにしたデザインになっている)ですが、上半身は前が開いており素肌があらわになっている状態です。

これは実弥の自傷行為が大きく関わっています。

しかし元来、実弥は首回りに何かがあるとストレスを感じるタイプらしく、それもあって隊服の襟は閉じていません。

鬼殺隊の柱たちの格好は各々好きなようになっているものの、それぞれの戦い方や好み意思を反映したデザインであるのが共通しています。

(例、胡蝶しのぶなら通常の隊服+姉・カナエの羽織を羽織っているなど)

そういった意味では実弥の隊服からは、自身が持つ稀血の力を引き出すための戦い方&鬼は絶対に許さないという意思の強さが伝わってきますね。

 

まとめ

  • 不死川兄弟の顔の傷は、過去に最愛の母親が鬼化した事件によるもの
  • 実弥の背中の殺は「鬼は皆殺し」という気持ちの表れ
  • 隊服は自傷行為を効率的に行い、鬼を酩酊させる匂いを嗅ぎやすくするため

実弥の自傷行為については知っている者は知っており、自傷行為をやめるように嗜める隊士もいました。

そのうちの1人が粂野匡近という隊士で、実弥にとっては鬼殺隊への入隊を勧めた恩人であり心を開いた親友でもあります。

しかし匡近は姑獲鳥という女鬼を庇った少女を守るために死んでしまい、その場にいたにも関わらず彼を助けられなかった実弥は嘆き悲しみました。

(この姑獲鳥がもたらした傷は実弥の喉の傷です)

この辺りについては、実弥が主人公をしている小説「風の道しるべ」を拝読することをおすすめいたします。

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