鬼舞辻無惨は最後に誰が倒す?なぜラストに赤ちゃんかもネタバレ【鬼滅】

2023年5月29日

物語序盤からその存在感を発揮した「鬼滅の刃」のラスボスである「鬼舞辻無惨」

その無惨との戦いは手に汗滲むもので、特に最後の夜明けまでの1時間がとても長く感じました。

そんな今作の大ボスである無惨を最後に倒すのはいったい誰なのでしょうか?

炭治郎は果たして無惨の頸を落とし、家族の仇をとることが出来たのでしょうか?

また無惨の”最終形態”がなぜ赤ちゃんだったのか?

この記事では無惨戦を簡単にではあるものの、ネタバレ解説していこうと思います。

筆者の主観や考察も入っていますが、よろしくお願いいたします。



【鬼滅の刃】鬼舞辻無惨は最後に誰が倒す?

無惨と戦うメンバーは合計9名で、「鬼滅の刃」史上最大の人数です。

見ているだけでハラハラした無惨戦にて蜜璃・伊黒・悲鳴嶼が死んでしまいます。

その他のメンバーは何とか生き残れましたが、全員満身創痍な状態です

ここでこの記事でまず取り上げたい、”誰が鬼舞辻無惨を倒したのか?”というお題。

それはここに参戦した9名の何物でもありません。

無惨にトドメを刺したのは『太陽光』です。

なぜ主人公である炭治郎ではなく、太陽光にしたのか?

簡単に無惨戦の流れをご紹介しながら、その点を考察していきましょう。

最後に戦うメンバー

無惨と戦うメンバーは冨岡義勇・甘露寺蜜璃・伊黒小芭内・不死川実弥・悲鳴嶼行冥

そして竈門炭治郎・我妻善逸・嘴平伊之助・栗花落カナヲです。

柱5名に主要な剣士4名、偶然かもしれませんが合計9名で無惨に挑みました。

(鬼殺隊の「柱」は9名までとなっていますが、公式ファンブックによればその理由は「柱」という漢字の総画数が9だからとか)

このうち生き残るのは義勇と実弥、炭治郎・善逸・伊之助・カナヲとなっています。

逆に蜜璃・伊黒・悲鳴嶼は文字通り人柱(ひとばしら)となったのです。

甘露寺蜜璃

無惨が体に生やした巨大な口の吸引によって動作を乱され、攻撃を受ける。

直後、伊黒によって戦線を離脱するものの、一般隊士からの手当てを受けた後に復帰。

無惨が左腕から生やした「管」を持ち前の怪力で引きちぎることに成功。

が、その代償としてうねった管の攻撃を腹部に受けてしまい、それが致命傷となる。

伊黒小芭内

無惨が放った「管」に加えて、炭治郎を度々庇ったためその傷の数々が彼を瀕死に追い込んだ。

悲鳴嶼行冥

無惨が放った「管」の攻撃が一番深く、左足を切断される。

そのダメージは深く、無惨が消滅した後に息を引き取った。

 

無惨戦で命を散らした者たちは以上です。

彼らの他にも皆が満身創痍で、義勇は右腕を失い、炭治郎も頭部に大きな腫瘍が出来たり。

とにかく酷いものでしたが、それでも生き残ったメンバーがいることに心が救われますね。

ちなみに無限城に落ちたメンバーには、胡蝶しのぶ・時透無一郎・不死川玄弥もいました。

彼らが無惨戦にいなかったのは、胡蝶しのぶは上弦の弐・童磨戦にて戦死

無一郎&玄弥は上弦の壱・黒死牟戦にて戦死したからです。

無惨を倒すのは炭治郎ではない

なぜ無惨を倒したのが、主人公の炭治郎ではなかったのか?

無惨にトドメを刺したのは1000年間、鬼の首領に屈辱を与えていた太陽光でした。

鬼を死に至らしめる方法は3つあります。

  • 太陽光を浴びせる
  • 藤の花の毒を注ぐ
  • 日輪刀で頸を撥ねる

このうち雑魚鬼や十二鬼月たちは「藤の花の毒」「日輪刀」が通用するため、鬼殺隊はこの方法をメインにしていました。

しかし無惨は「藤の花の毒」も「日輪刀」も克服していたため、最後に残された「太陽光」に頼るしかなかったのです。

そのために無惨と戦ったメンバーは、無惨が逃げないように「無限城」から地上に出た地点に留めようとしました。

まずは柱5人。

蜜璃が戦闘不能となってからは善逸らが加勢して7人。

それから炭治郎がカナヲの窮地を助けて孤軍奮闘するも、意識を取り戻した仲間が1人また1人戦場に戻って無惨の退路を断っていきます。

そうして訪れた朝日にいよいよ無惨はなりふり構わなくなり、「肉の鎧を展開して太陽光を遮りつつ、地中に逃げようとしました。

この「肉の鎧」とは無惨の最後の姿のことで、赤ん坊の姿をしています。

※この「肉の鎧」については記事の後半で解説。

その意地汚さは筋金入りで、悲鳴嶼をはじめとした隠・一般隊士たちの妨害を振り払います。

最後に「肉の鎧」に巻き込まれた炭治郎が最期のあがきに繰り出した拳。

その拳を体内で受けた無惨は痛みに悶絶しているうちに限界を超え、そのまま消滅していったのでした。

ここで疑問が。

なぜ作者は炭治郎が無惨に勝つ描写にしなかったのか?

それはひとえに、無惨たち鬼側と炭治郎たち鬼殺隊側の対比のためだと思います。

例えば「鬼滅の刃」では上弦の鬼たちとの戦いが繰り広げられる度に柱や主要な剣士たちが連携・成長し、勝利をおさめてきました。

しかし成長していく鬼殺隊側に対し、鬼側は何も変わりません。

たった1体で挑み、その強い力を発揮するものの最後には負けてしまいます。

もしも鬼側も成長できていたなら話は変わっていたかもしれません。

しかしそんなことは無惨が許さないでしょう。

誰よりも「不変」を求めた無惨は、「無限城編」冒頭で産屋敷当主・耀哉からこんなことを言われます。

「永遠というものは人の想いだ」

「人の想いこそが永遠であり、不滅だ」

のちに無惨は耀哉の言葉を思い知って涙します。

(とはいえさすが無惨というべきか、完全に意味を履き違えていました……)

この時無惨は耀哉の言葉を一蹴し、大胆不敵にこう言い返します。

「私には何の天罰も下っていない。」

「何百何千という人間を殺しても私は許されている。」

「この千年、神も仏も見たことがない。」

結局鬼の首領と鬼殺隊の頭目の考えは平行線のまま終わりますが、この時のやり取りこそが鬼と人間の違いをそのままあらわしていたと思います。

限りなく不変的な肉体を持つ鬼と、世代を変えながら脈々と想いを引き継いできた人間

その真逆さは無惨戦でも発揮されてもおかしくはありません。

炭治郎が引き継いだヒノカミ神楽とその歴史を思えば、炭治郎が単騎で無惨に勝ってしまってもいいでしょう。

しかし炭治郎はこれまで1人で戦ってきたわけではないのです。

同期の剣士たちや杏寿郎をはじめとする柱たち、妹の禰豆子とともに死闘を乗り越えてきました。

それは炭治郎が選ばれた英雄だからではなく、炭売りで生計を立てていた普通の少年だったからです。

一丸となって戦うからこそ誰かの想いを忘れる事のない「人間」なのです。

それが「鬼」には決して持ち得ない命の輝きなのだと思います。

それを描くために、炭治郎が無惨に勝つ描写にしなかったのではないでしょうか。

 

 

鬼舞辻無惨はなぜラストに赤ちゃんなのかネタバレ

無惨の最終形態、もとい「肉の鎧」は巨大な赤ん坊のカタチをしています。

太陽光から身を守ることを前提としているものの、殴れば自動車を壊す程の力はあります。

そんな「肉の鎧」を見た読者のなかから「アキラのオマージュ」説が生まれました。

なぜそんな説が生まれたのか?

赤ん坊のカタチになったことを含めて解説していきましょう。

無惨の最終形態

「肉の鎧」はついに朝日が昇った瞬間に展開しました。

ちょうど炭治郎に日輪刀を突きさされて磔になっており、めり込んだ壁が少しだけ影になっていました。

しかしそれでも太陽光を浴びるのは免れない状態でした。

そのため無惨は「体を縮めれば一瞬で灼き尽くされる。肉体を守れ、肉の鎧を!」

と自身の身体を分厚い肉の壁で守ったのです。

その姿カタチが赤ちゃんだったのです。

が、何故赤ちゃんなのか?

と問われれば恐らく無惨の過去と関わっていると思われます。

無惨の過去

無惨は胎児だった頃から死にかけており、生まれたときも呼吸をしていなかったと言います。

火葬されそうになった時に何とか息を吹き返して命拾いしましたが、いつも無惨には死がつきまとっていました。

成人してからも虚弱すぎる体質は変わらず、鬼化する薬をつくった医師と巡り合わなければ本当に身体が弱くて死んでいたかもしれません。

そんな無惨が鬼となって望んだことは「永遠の命」

地上最強の無惨は誰よりも死ぬことを恐れていました。

その根源は先述したように、生まれたばかりの赤ん坊の頃から刻まれていた。

このことから自分の人生を投影した赤ん坊の姿が、身を守るための最終形態になったのではないか?

と考えられています。

赤ちゃん姿はアキラのオマージュ説

無惨の最終形態を目にした読者には、「アキラの鉄雄だ!」と驚いたり非難したりする声が相次ぎました。

「アキラ」とは大友克洋さんの漫画(アニメ映画)で、鉄雄とはその作品に登場する「もう1人の主人公」です。

「アキラ」はいわゆる超能力バトルモノなのですが、鉄雄は年相応な不良少年でした。

しかし超能力に目覚めてからというもの、気まぐれに殺人を犯す凶暴な人間へと変貌していきます……。

その代償といわんばかりに超能力がコントロールできなくなり、最終的に巨大化して次々と人間を取り込んでいくのでした。

このあたりは「アキラ」を知らなくても見たことがあるかもしれませんね。

この時の鉄雄の姿は巨大な赤ん坊です。

そして強い光を浴びて消滅するところなどを含めて、「似ている」「パクリだ!」とも言われたんですね。

とはいえ「アキラのオマージュ」説は真偽不明です。

確かに酷似しているものの、世界観や作品のテーマは異なっています。

単純に一致してしまった説”のほうがしっくりくる気がしますね(笑)

 

まとめ

  • 無惨にとどめを刺すのは太陽
  • 炭治郎だけが無惨に挑んで勝つ描写をしなかったのは、鬼と人間を対比させるため
  • 無惨の最終形態「肉の鎧」は赤ん坊の頃から根付いている死のトラウマのせい

そういえば公式ファンブックで明らかになりましたが、無惨はアレでも精神的に弱体化していたようです。

何でも現在の無惨は長く生きたせいですり切れており、虫程度の感性しか残ってないと言います。

おまけに全盛期は産屋敷一族の血筋らしく、他人を見抜く才能に長けていたそうですが、お館様(耀哉)とは違ってその人のコンプレックスやトラウマをほじくり返していたとか。

それを駆使し、娶った奥さん5人を自殺に追い込んだとそうです。

(完全にサイコパス!)

つまりあの舌戦や罵詈雑言も全盛期と比べればマシという事なんですよね汗

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