栗花落カナヲの名前の由来と苗字の意味は?実在する名字?

2023年5月29日

『鬼滅の刃』炭治郎たちと同期である少女剣士で、五感に長けた同期たちのなかで「視覚」が良いのが栗花落(つゆり)カナヲです。

その境遇から剣士としての実力は炭治郎たちよりも一歩先に出ており、蝶屋敷の機能回復訓練では彼らを落ち込ませました。

しかし同時にその閉ざされた心が花開く様が見どころともなっているキャラです。

今回の記事では以下のことを知ることが出来ます。

  • カナヲの名前および苗字の由来
  • 「栗花落」という苗字は実在するか

という事について説明していきます。



 

栗花落カナヲの名前の由来と苗字の意味は?

「栗花落(つゆり)カナヲ」という名前はこうして見ると、やはり「変わっている」といっても過言ではないです。

しかしカナヲにしても栗花落にしても、深堀してみると胡蝶姉妹との縁を感じさせる名前となっています。

一体「栗花落カナヲ」にはどんな由来および意味があるのか、迫っていきましょう。

カナヲという由来

カナヲというカタカナを用いた名前は現在では珍しいものの、大正時代であればむしろ当たり前でした。

文明開化によって国内の文化は進歩しましたが、それでも庶民に根付いた文化や風俗がそうあっさりと変わるわけではありません。

特に女性の社会的な立場や扱いは中々変わらず、それは名前にも反映されています。

例えば江戸時代が終わった後の明治ならカタカナ二文字や三文字を使った名前が多く、大正時代以降になると「○○子」という名前が増えていきました。

元々女の子に「子」を用いるのは上流階級の子女のみでしたが、近代になるとその縛りがゆるんだ影響で一般家庭でも女の子に「○○子」と名付けるのがブームになります。

そんなわけで「カナヲ」という名前は「大正時代」という時代を思えば不思議ではない名前なんです。

ではカナヲにはどんな由来があるのか?

原作コミックおよび公式ファンブックでは「カナヲ」という名前についてこれといった言及はないものの、巷では「ある考察」がされています。

それは「カナヲ」は胡蝶しのぶの姉、カナエに因んだものという考察です。

胡蝶カナエといったら元柱で、鬼を滅ぼすことを使命にしている鬼殺隊に属しながらも「人と鬼が仲良くなる」という理想を掲げていた女性隊士でもあります。

それは鬼が元人間と知ったからで、その心優しさは自身を殺した上弦の鬼・童磨にも向けられていたそうです。

死に際を看取ることになったしのぶにも最期の瞬間まで気にかけ、魂となってもしのぶとカナヲの前に現れて叱咤激励したり称賛したりしました。

そんなカナエとカナヲのエピソードは親に売られ、人買いに連れられて歩かされている幼いカナヲを保護した時から始まります。

保護したものの、実の親から受けた激しい暴力によって心を閉ざしたカナヲにカナエは名前を授けました。

苗字の「栗花落」については後述にて触れますが、「カナヲ」については「カナエ」と似ているだけでなく「エ」を「ヲ」にしていることから

「エがヲ」になる→笑顔になる

という願いが込められているのではないか、と考えられています。

真相は不明であるものの、カナエの人柄を思い出すとこの考察はあり得そうですね。

栗花落(つゆり)の意味

カナヲの苗字「栗花落(つゆり)」は、”胡蝶姉妹と出会った(保護された)のが梅雨入りの時期だったから”という説が有力です。

実際にアニメ「鬼滅の刃 竈門炭治郎 立志編」でカナヲと胡蝶姉妹の馴れ初めが描かれた話がありましたが、その時にカナエが小雨が降り注ぐ曇天を見上げて「栗花落」と呟くシーンがあります。

「栗花落」とは「粟の花が落ちる=梅雨入りの時期」が語源になっているそうです。

余談ですが、「実はカナヲの苗字はいくつか候補が挙がっていた」という裏話(大正コソコソ噂話)が原作コミック19巻で明らかにされています。

曰く…、

  • 胡蝶
  • 神崎
  • 栗花落
  • 久世
  • 本宮

という苗字が候補にあったものの、カナヲは「自らの意思」で栗花落を選んでいます

注目したいのは、この頃のカナヲはまだ「自分で決めよう」という意思が弱くしのぶが困り果てるぐらいでした。

そんなカナヲが自らの意思で「栗花落」を選んだことは喜ばしい出来事です。

 

実在する名字?

「栗花落」という苗字も恐らく見たことがないという人が多いでしょうが、ちゃんと実在している苗字です。

鈴木や佐々木と比べれば圧倒的に少ないものの、「栗花落」が多い県ではなんと苗字が生まれた伝承がいくつかあったりします。

全国に栗花落さんは何人いるのか、苗字が生まれた伝承とは何なのか、さっそく解説していきましょう。

栗花落さんが多い都道府県

結論から言うと「栗花落」という苗字は実在しており、全国でおよそ60人いるそうです。

「栗花落」という苗字が多い都道府県は、

・兵庫県
・神奈川県
・大阪府

が挙げられます。

このうち「栗花落」さんで有名な県・・もとい土地は兵庫県神戸市北区山田町原野(ヤマダチョウ・ハラノ)ですね。

文献によれば、室町時代のこの地域には「栗花落氏」という一族がいたと言います。

「栗花落氏」は原野の里長だったそうですが、家の庭には「白滝弁財天祠(しらたさぺざいてんのやしろ)」という社がありました。

この社は奈良時代、村に嫁いできた白滝姫を祀ったものです。

その社の前には井戸があり、5月(粟の花が落ちる頃)になると井戸から清水が湧くので「栗花落(つゆいり)の井」と呼ぶようになり、いつしか一族の苗字になったとされています。

 

このお話に登場した白滝姫とは村の生まれである山田左衛門尉真勝が姫に恋をし、姫の父親を和歌で納得させて都から離れることになったお姫様です。

当然ながら都生まれのお姫様が地方に引っ越したところで、気が沈むのは目に見えています。

白滝姫も例外ではなく、都恋しさに病気になってしまいそのまま亡くなりました。

そんな白滝姫が死んだ時期が梅雨入りの時期だったため、「栗花落」という苗字になったという伝承もあります。

 

余談ですが地元では白滝姫にまつわる伝承がいくつかあり、例えば嫁ぐ際に休憩で立ち寄った森でのお話というのもその一つ。

それは姫がついた杖から清水が湧き出て、日照りで困っていた村人を救ったという話。

その時湧き出た清水の水面に粟の花が落ちたことから「栗花の森(現代の神戸市兵庫区都由乃(つゆの)町)」と名付けたそうです。

この白滝姫の伝承が残る「栗花落の井」や「栗花の森」に着目して、カナヲの「栗花落」は心が枯れないで欲しい”という願いが込められているのではないか?

と考察している人もいます。

 

まとめ

  • 「カナヲ」の名前は胡蝶カナエに因んだもので、「笑顔になる」にかけている?
  • 全国の栗花落さんは全国で60人で、兵庫県が有名
  • 兵庫県神戸市北区山田町原野には「栗花落」という苗字が生まれたエピソードが残されている

カナヲは胡蝶姉妹に出会う前では、名前すらありませんでした

そんな彼女に贈られた名前の由来は曖昧な箇所があるものの、メタ的に巷で考察されているような意味が込められているとするなら「そうだったらいいな」と個人的にも思います。

さらに加えれば、水(雨)にかけられているのも好きですね。

日本古来の信仰では水(雨)と太陽は深く繋がっているため、炭治郎と結ばれることの暗示にもなっているとしたら素敵だなとも思いますよね。

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